10ギガサービスはこれまでNURO光などいくつかの回線ですでに提供されていましたが、いよいよ日本の元祖光回線であるフレッツ光が10ギガ市場に参入してきました。
しかし、フレッツ光の10ギガが提供開始されるとは言え、どのエリアで利用できるのか、料金や工事費はどのくらいなのかなど気になりますよね。
結論から言うと、フレッツ光の10ギガサービスよりもソフトバンク光やドコモ光などの光コラボの10ギガサービスの方がおすすめです。
この記事ではその理由も含めて徹底解説します。それではいってみましょう。
フレッツ光で10ギガサービスを提供開始!
※NTT公式HPより
2020年4月より、NTT東西のフレッツ光では下り・上り共に最大10Gbpsの新サービス「フレッツ 光クロス」を提供開始しました。
10ギガサービスは国内ではすでにNURO光を始めとした4回線で提供されているので、フレッツ光は一歩遅れた参入となります。
エリア | 提供開始 | |
NURO光 | 北海道、東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、静岡、大阪、兵庫、奈良、福岡 | 2015年6月 |
auひかり | 東京、神奈川、埼玉、千葉 | 2018年3月 |
コミュファ光 | 東海 | 2018年12月 |
eo光 | 関西 | 2019年4月 |
フレッツ光 New!! | 東京、大阪、名古屋 | 2020年4月 (名古屋は6月) |
光回線の元祖フレッツ光が10ギガ対応になったことで、ますます10ギガ対応回線や対応地域が今後増えそうな期待が持てます。
「フレッツ光クロス」の提供エリア
フレッツ光の10ギガは日本全国で使えるわけではなく、現時点では東日本エリアと西日本エリアの一部でのみ使えます。
NTT東日本 | <東京23区の一部> 世田谷区、杉並区、大田区、練馬区、江戸川区、葛飾区、足立区、板橋区、目黒区、中野区、品川区、北区、江東区、渋谷区、新宿区、文京区、豊島区、墨田区、狛江市、調布市、三鷹市 |
NTT西日本 | 大阪市、名古屋市 |
※2020年9月9日時点
NURO光やコミュファ光でも対応エリアは少しずつ拡大しているので、フレッツ光の場合も提供エリアは徐々に増えていくでしょう。
基本的には戸建て向けのサービス
他の光回線事業者の10ギガサービスでもそうですが、フレッツ光クロスは戸建てでのみ利用できるサービスです。フレッツ光クロスのマンションタイプというのはまだ提供されていません。
ただ、建物によっては戸建てタイプのフレッツ光クロスをマンションやアパートに入れられる可能性はあります。その場合電柱から建物へ光ファイバーを引き込む必要があるので、場合によっては穴あけなどが発生するなどマンションタイプとは異なった導入方法にはなりますが、気になる方は問い合わせてみてください。
フレッツ光の「フレッツ光クロス」の月額料金はちょっと高い…
元祖光回線の「フレッツ光クロス」ですが、月額料金はちょっと高めの設定になっています。
1~30ヶ月目 (クロススタート割引適用後) | 31ヶ月目~ (通常料金) | |
東日本 | 5,100円 | 6,300円 |
月額料金割引適用後 | 通常料金 | |
西日本 | 5,200円 | 6,300円 |
通常料金は6,300円で、東日本エリアは30ヶ月間は「クロススタート割引」で1,200円が割り引かれて5,100円になります。31ヶ月目からは通常料金に戻ります。
西日本エリアも月額料金割引が適用されるので、利用開始から24ヶ月間、1,100円の割引を受けることができます。また、25ヶ月目以降は契約を更新している限り割引は自動延長されます。
注意!別途プロバイダ料が2,000円程度かかる
フレッツ光を使うためには、NTTとの回線の契約、そしてプロバイダとプロバイダ契約が必要です。
プロバイダとの契約にはプロバイダ料がかかりますが、いくらくらいかかるのか、フレッツ光クロス対応のプロバイダの料金をチェックしてみました。
プロバイダ料金/月 | |
@nifty | 2,200円 |
BB.excite | 2,200円 |
KIWI internet | 2,900円 |
大体2,000円程度の料金はかかるようで、月額料金と合わせると月7,000円くらいはかかりそうです。10ギガサービスの中ではちょっと割高かもしれませんね。
ちなみに他の回線だと10ギガはもう少し安い
フレッツ光の他にも10ギガを提供している回線はあります。
フレッツ光を他の回線と比較するとどんな感じなのか見てみましょう。
戸建て | マンション | |
フレッツ光 | 東日本:~2年目5,100円、3年以降~6,300円 西日本:5,200円 +プロバイダ料 | |
ソフトバンク光 | ~2年目:5,200円 3年目以降~:6,800円 | |
ドコモ光 | 6,800円 | |
NURO光 | 2年契約:1年目3,979円、2年目以降6,479円 3年契約:5,743円 | |
auひかり | 5,880~6,180円 | - |
コミュファ光 | 1年目:4,930円 2年目以降:5,980円 | 1年目:4,930円 2年目以降:5,930円 |
eo光 | 1年目:3,471円 2年目以降:5,937円 |
フレッツ光クロスは月額料金にプロバイダ料を足すと7,000円程度にはなってしまうので、他の回線と比べて割高なのが分かると思います。
フレッツ光以外の回線は月額料金にプロバイダ料が含まれているので、その分安めの料金設定になっています。
「フレッツ光クロス」の初期費用やルーターのレンタル料金など
契約料
契約料 | 800円 |
契約料は800円で、初回の請求時に支払います。
工事費
工事費は18,000円で、一括払いと分割払いが選べます。
工事費 | 18,000円 |
分割払いは31回払いのみで、内訳は初月3,000円、2ヶ月目以降は500円となります。
ルーターレンタル代
フレッツ光の利用には、ルーターをレンタルする必要があります。
月額料金 | 500円 | |
初期費用 | 自分で設置 | 無料 |
NTTで設置 | 機器設置費:1,500円 機器設定費:1,000円 |
なので、月額料金はネット代+500円と思っておいた方がよさそうですね。自分で設置すれば、初期費用は無料です。
レンタルするルーターは「Wi-Fi6(Draft IEEE802.11ax)」に対応した高速無線LAN規格で、最大通信速度は上り・下り2.4Gbpsです。
接続方式はIPoE方式
接続方式は今のところはIPoE方式のみです。PPPoE方式については、東日本エリアは2020年11月より、西日本エリアは2020年10月より対応予定とのことです。
10ギガに対応しているオプションサービス
フレッツ光の10ギガで申し込めるオプションは限られています。
東日本 | 西日本 | |
フレッツ・テレビ | 〇 | 〇 |
24時間出張修理オプション | 〇 | 〇 |
リモートサポートサービス | 〇 | 〇 |
訪問サポートサービス | 〇 | 〇 |
セットアップサービス | 〇 | 〇 |
なおせ~る/なおせ~るPRO | 〇 | - |
オフィスまるごとサポート ITサポート&セキュリティ | 〇 | - |
フレッツ・v6オプション | - | 〇 |
光テレビには対応しているようですが、ひかり電話が入っていないので利用できないみたいですね。ネットと電話とテレビという風にまとめて契約したい人にはマイナスポイントかもしれません。
フレッツ光の「フレッツ光クロス」を契約する前に知りたい契約期間や解約金のこと
契約期間 | 解約金 | |
東日本 | ? | ? |
西日本 | 2年 (自動更新) | 10,000円 |
残念ながら東日本エリアについてはまだ公表されていないのですが、西日本エリアの場合、契約は2年の自動更新で解約しない限りは2年ごとに契約は自動的に更新されていきます。
無料で解約できるのは、割引適用期間(24ヶ月)の満了月とその翌月(24ヶ月目と25ヶ月目)です。それ以外の月に解約すると解約金として10,000円かかるため、なるべく解約は24ヶ月目と25ヶ月目にするのがおすすめです。
フレッツ光クロスよりも光コラボの10ギガの方がおすすめ
フレッツ光の卸売りのサービスである光コラボでも、10ギガサービスの提供開始する事業者が増えています。例えば、人気のソフトバンク光やドコモ光などです。
光コラボはフレッツ光と同じ回線を使っていますが、フレッツ光とは違いプロバイダを別途契約する必要がないので、フレッツ光よりも安い料金で10ギガサービスを使えます。
また、スマホとのセット割も適用できるので、フレッツ光の10ギガを検討しているなら光コラボの10ギガがおすすめです。
ソフトバンク光「ファミリー・10ギガ」
※公式サイトより
ソフトバンクのスマホユーザーには、おうち割 光セットが適用できる「ソフトバンク光」です。ソフトバンクのスマホとソフトバンク光のセット利用で毎月500~1,000円が割引が入り、しかも家族や同居人にソフトバンクユーザーがいれば、その人たちも含めて最大10回線が割引対象になります。
月額料金 | ~2年目:5,200円 3年目以降~:6,800円 ※ホームゲートウェイ(N)レンタル料(月額500円)込み |
契約事務手数料 | 3,000円 |
工事費 | 24,000円 |
契約期間 | 2年(自動更新) |
解約金 | 9,500円 |
スマホ割 | ソフトバンク(おうち割 光セット) |
月額料金は2年間は1Gbpsサービスと同額の5,200円で使うことができます。3年目以降は通常料金の6,800円(基本料金6,300円+ホームゲートウェイレンタル料500円)になります。
フレッツ光よりも月額料金が安く、しかもフレッツ光にはないおうち割 光セットも適用されるため、ソフトバンクユーザーにとっては断然お得といえますね。
なお、ソフトバンク光は代理店の株式会社NEXTから申し込むと56,000円のキャッシュバックがもらえます。オプション契約不要で、ソフトバンク光を申し込むだけで開通から最短2ヶ月後に振り込まれるので、手軽に・早くキャッシュバックを受け取りたい人におすすめですよ。

ドコモ光 10ギガ
※公式サイトより
ドコモユーザーなら、ドコモ光セット割が組めるドコモ光がおすすめです。
月額料金 | 6,800円 ※ルーターレンタル料(月額500円)込み |
契約事務手数料 | 3,000円 |
工事費 | 18,000円 |
契約期間 | 2年(自動更新) |
解約金 | 13,000円 |
スマホ割 | ドコモ(ドコモ光セット割) |
月額料金は6,800円で割引などはありませんが、フレッツ光よりも月額料金が安くなりますし、フレッツ光にはないスマホとのセット割を受けられます。
なお、ドコモ光はプロバイダのぷららのひかりTVショッピングサイトから申し込むと、15,000円のキャッシュバックがもらえます。

まとめ
いよいよフレッツ光の10ギガが本格的に提供開始となりますが、使えるエリアが限られているので契約できる人は一部の人になりそうです。(NURO光やコミュファ光など他の10ギガ対応回線も同じですが)
フレッツ光の参入を受けて、他の光コラボ回線でも続々と10ギガサービスの提供が始まるかもしれません。今後の動向が楽しみですね。