インターネットの普及が進むと共に「通信速度」も進化してきた昨今。
数年前はほとんどのネット回線で最大1Gbps(ギガ)が主流になっていましたが、近年は、auひかりやNURO光、さらには地域電力系回線のコミュファ光(中部地方)やeo光(近畿地方)など、10Gbpsといった高速通信を提供するところも増えてきました。
ですが、その中に光コラボと呼ばれるネット回線はありませんでした…。
しかし、2020年2月にフレッツ光が10ギガの提供を発表して以降、ドコモ光やソフトバンク光といった人気の光コラボでも10ギガサービスの提供が始まっています。
そこで今回は、ドコモ光で提供開始された「ドコモ光 10ギガ」の、提供エリア、月額料金、キャッシュバックキャンペーン、さらには注意点などを紹介していきます。
※表示価格は税込みです。
目次
ドコモ光で10ギガが2020年4月1日から提供開始!
※docomo公式サイトより引用
2020年2月中旬にフレッツ光から10ギガサービスの提供が発表されましたが、そのフレッツ光と同じNTT回線を使った光コラボのドコモ光でも2020年4月1日より「ドコモ光 10ギガ」が提供開始になっています。
通常のサービスが1ギガでしたので、その10倍の超光速通信が楽しめるようになります。
ただし、インターネットはベストエフォート型という「最大速度を出せるように頑張るけど保証はしないよ」という方式での提供になります。そのため、最大10Gbpsという通信速度はあくまで理論値であって、実際にネット接続する際の速度ではありません。
これはドコモ光に限ったことではなく、他のネット回線でも同じことが言えます。
ドコモ光 10ギガの提供エリアは?狭い?広い?
NTT東日本エリア | 東京都大田区・世田谷区・杉並区・練馬区・板橋区・足立区・葛飾区・江戸川区・目黒区・中野区・品川区・北区・江東区・渋谷区・新宿区・文京区・豊島区・墨田区・狛江市・調布市・三鷹市の一部 |
NTT西日本エリア | 大阪府大阪市、愛知県名古屋市 |
※2020年7月21時点
ドコモ光 10ギガの提供エリアは、東日本は東京の一部、西日本は大阪と愛知の一部地域と、提供エリアは正直まだ広くありません。
ですが、docomoの公式サイトにも「2020年7月21日(火曜)現在」と書かれているので、提供エリアについては順次拡大していくと思います。
月額料金の6,930円は他のネット回線より高い?安い?
ドコモ光 10ギガの提供エリアについては上記でお伝えしたとおりですが、残念なことに提供可能なのは戸建てプランのみとなります。
ドコモ光の戸建てタイプには「タイプA」「タイプB」「単独タイプ」と3種類ありますが、どれを選んでも通信速度に関しては最大10ギガです。
AとBの違いは選べるプロバイダの種類、単独タイプは自分でプロバイダ契約するタイプです。
プラン | 月額料金 |
タイプA | 2年の定期契約あり:6,930円 (定期契約なし:8,580円) |
タイプB | 2年の定期契約あり:7,150円 (定期契約なし:8,800円) |
単独タイプ | 2年の定期契約あり:6,490円+プロバイダ料金 (定期契約なし:8,140円+プロバイダ料金) |
ドコモ光は2年の定期契約をすることで月額料金を通常より割引してくれますが、2年ごとの更新後を含む契約期間内で解約をしてしまうと14,300円の解約金が取られてしまいます。
一方の定期契約なしの場合、解約金のリスクこそないものの月額料金が1,650円割高になってしまいます。ですので、解約金の14,300円を考えた場合、9ヶ月以上使うのであれば定期契約した方がお得です。まぁ、戸建てタイプで最初から『9ヶ月も使うつもりはない!』という方はあまりいないと思いますが(^^ゞ
3つ目の単独タイプは月額料金だけ見ると安いですが、タイプA・タイプBとは違い別途で550~1,100円ほどのプロバイダ料金がかかるためあまりおすすめしません。
ドコモ光 10ギガは他社より安い期間もあれば高い期間もある
ドコモ光以外にも、NURO光、auひかり、フレッツ光、ソフトバンク光、コミュファ光、eo光などで10ギガサービスが提供されています。
地域限定の電力系回線であるコミュファ光とeo光を除いて比較してみると以下のようになります。
月額料金 | ||
ドコモ光 | タイプA:6,930円 タイプB:7,150円 単独タイプ:6,490円+プロバイダ料 (※どのタイプも定期契約なしの場合は+1,650円) | |
NURO光 | NURO光 10GT(3年契約) 5,700円 | |
auひかり | 1年目:6,468円 2年目:6,358円 3年目~:6,248円 | |
フレッツ光 | NTT東日本エリア 6,930円+プロバイダ料 | NTT西日本エリア 5,720円+プロバイダ料 |
ソフトバンク光 | ~24ヶ月目:5,720円 25ヶ月目~:7,480円 |
NURO光の10ギガサービス「NURO光 10GT」が5,700円と最も安く、ドコモ光 10ギガのタイプAよりも1,200円安いことが分かります。
同様にソフトバンク光も2年目まではキャンペーンによって安くなりますが、3年目以降で比べるとドコモ光 10ギガ(タイプA・B共に)の方が安く利用できます。ただし、auひかりには4年目以降でも132~352円ほど負けてしまいます…。
フレッツ光はプロバイダが別契約となるため、大体550円~1,650円ほどのプロバイダ料金が別途でかかるので、ほとんどのケースでドコモ光の方が安くなります。
初期工事費は1ギガと同じ19,800円
ドコモ光 10ギガでかかる初期費用は、工事費・事務手数料ともに1ギガサービスと同額です。
費用 | |
初期工事費 | 19,800円(派遣工事の場合) |
事務手数料 | 3,300円 |
速度が10倍になるからと言って初期費用が高くなることもないので安心ですね。
なお、初期工事費は設備状況によっては8,360円になる場合もあります。
ドコモ光 10ギガで選べるプロバイダは8社
ドコモ光は光コラボの中では珍しくプロバイダが選べるネット回線です。
ただし、1ギガのサービスでは20社以上から選択可能でしたが、ドコモ光 10ギガで選べるプロバイダは1/3分程度の8社になります。
ドコモ光 10ギガ 対応プロバイダ | |
タイプA | ドコモnet、plala(ぷらら)、GMOとくとくBB、andline、hi-ho、IC-NET |
タイプB | エディオンネット、BB.excite、ASAHIネット |
タイプA・タイプBは月額料金にプロバイダ料が含まれているため、どのプロバイダを選んでもタイプAは6,930円、タイプBは7,150円と月額料金に違いはありません。
ドコモ光と同じようにプロバイダが選べるauひかりもそうでしたが、対象プロバイダは10ギガサービスの提供開始当初よりも増えてきているので、ドコモ光でも順次増えてくると思います。
ドコモ光の1ギガから10ギガへはプラン変更が可能
現在ドコモ光の1ギガサービスを使っている場合、ドコモ光 10ギガへはプラン変更することが可能です。
月額料金を比べてみるとこのようになります。
タイプA | タイプB | |
月額料金 | 1ギガ:5,720円 ⇒ 10ギガ:6,930円 | 1ギガ:5,940円 ⇒ 10ギガ:7,150円 |
※2年定期契約ありの場合
1ギガから10ギガサービスにプラン変更した場合、月額料金は1,210円プラスほどで利用可能です。
ただし、別途で10Gbps対応の無線LANルーターを550円/月でレンタルする必要があるので、「1ギガより1,760円プラスになる」と思っておきましょう。
また、ドコモ光 10ギガへプラン変更すると同時にプロバイダも変更する場合は3,300円のプロバイダ変更手数料がかかりますので覚えておいてください。
【注意】 10ギガへプラン変更するには19,800円の工事費がかかる
そして、プラン変更をする際には工事料もかかります。
工事費 | 19,800円 |
工事費に関しては工事担当者が宅内設備を確認した後に判明し、場合によっては8,360円になります。要するに、先ほどご紹介した新規契約時の初期工事費と同じだけの工事費がかかるということです。
10ギガサービスへプラン変更を検討している方はくれぐれもお忘れないように。
ドコモ光 10ギガを申し込む上での2つの注意点
では最後に、ドコモ光 10ギガを申し込む上での注意点を2つ紹介します。
2. 工事費無料キャンペーンが対象外
注意1. ドコモ光電話に非対応
注意点の1つ目は、ドコモ光 10ギガはドコモ光電話に非対応であるという点です。
ドコモ光電話は、月額550円で通話料も日本全国一律で8.8円/3分とNTT加入電話より格段に安い固定電話サービスです。
1ギガでは利用可能でしたがドコモ光 10ギガでは非対応のため、1ギガからのプラン変更や、フレッツ光の転用や他の光コラボからの事業者変更といった乗り換えとともにドコモ光 10ギガにする際は光電話が使えなくなってしまいます。
そのため、一般加入電話(アナログ電話)に戻す必要が出てきてしまいますのでご注意ください。
注意2. 工事費無料キャンペーンが対象外
ドコモ光では最大19,800円の初期工事費が無料になるキャンペーンが行われていますが、ドコモ光 10ギガの初期工事費に対しては工事費無料キャンペーンが適用されません。
「ドコモ光 10ギガ」は本特典対象外です。
引用元:ドコモ光新規工事料無料特典より
docomoの公式サイトにも実際にこのように書かれています。
ドコモ光の戸建てタイプの工事19,800円は他のネット回線と比較した場合、どちらかと言えば安い方です(auひかりは41,250円、NURO光は44,000円します…)。ですが、10ギガの初期工事費は自己負担になってしまいます。
しかし、キャッシュバックキャンペーンを行っている窓口から申し込むことでこの19,800円を帳消しにすることができます。
ドコモ光のプロバイダGMOとくとくBBでは最大35,500円のキャッシュバック中!
※GMOとくとくBBのキャンペーンサイトより引用
こちらのGMOとくとくBBから新規申し込みをすると、最大35,500円のキャッシュバックや、dポイントがもらえたりとてもお得な特典を受け取ることができます。
キャッシュバック金額 | 最大35,500円 |
条件 | なし |
手続き方法 | 開通後4ヶ月後に届く案内メールから登録 |
受け取り時期 | 5ヶ月後 |
1ギガサービスであれば、キャッシュバックとdポイントはダブルでもらうことができ工事費も無料になります。しかし、先ほどご紹介したように10ギガサービスでは工事費無料キャンペーンは対象外になっていますが、工事費はdポイントで補填してもらえます。
条件としては申し込みから7ヶ月以内に利用開始(開通)することと、ドコモユーザーでdポイントクラブ会員またはドコモビジネスプレミア会員であることだけなので、ドコモのスマホ・ケータイを使っている人なら何ら難しいことはないですね。
まとめ
今回は2020年4月より提供開始されている「ドコモ光 10ギガ」を紹介してきました。
提供エリアに関してはまだ狭いものの、1ギガの料金に1,100円ちょっとプラスするだけで通常の10倍の速度でインターネットを楽しむことができます。
通信速度にこだわる方は是非一度チェックしてみてくださいね。