携帯電話の回線を使って、パソコンをネット接続するテザリング。
いざという時には、とても便利な機能ですよね。
ところが気がつけば、携帯電話のデータ容量の上限に達して規制が入っている…。携帯電話の契約にもよりますが、テザリングと呼ばれる接続方法での使用はトータルで割高になるケースが多いです。
では、光回線の導入を検討してみると、工事は数ヶ月先まで予約は一杯!工事の立ち会いのために、会社を休まないと駄目だ!!と断念する方も。
住んでいる環境によっては、回線の導入ができないエリアだったり、マンションやアパートなどの集団住宅では、穴開け工事不可など制約が有ったりするケースもあり、困難に直面する方も多いのが現実です。
そんな方々のために、工事不要のインターネット導入について解説していきます。
※表示価格は税込みです。
目次
工事不要のインターネットには何がある?
光ファイバーのケーブルを引く工事には現状時間が掛かる事が多く、工事には立ち会いも必要です。回線によっては宅内と宅外工事が別の日に行われることもあり、時間的制約や手間も馬鹿になりません。
開通工事費もかかりますし、引っ越しや撤去する時には撤去工事費も別途数万円単位でかかります。
回線工事をしなくても使えるインターネットなら、これらの懸念を全て解消できます。それは、無線を使った回線サービスです。
工事不要のインターネットは「ホームルーター」「WiMAX」「ポケットWiFiの3種類」
工事不要のインターネット大きく分けて、自宅に設置するタイプと持ち運びができるタイプがあります。
自宅に設置するタイプは「ホームルーター」があり、持ち運びができるタイプとしては「WiMAX」と「ポケットWiFi」があります。
自宅に設置するタイプ | 持ち運びができるタイプ | |
![]() | ![]() WiMAX | ![]() |
自宅に固定設置して使う「ホームルーター」は、コンセントに挿すだけで即使用可能で、月額料金はプランや契約内容にもよりますが、概ね4,500円~5,500円程度です。
WiMAXは通常の携帯回線とは異なる電波を使用して、速い回線速度を誇ります。ポケットWiFiは日本中どこでも快適に使える安定感が魅力で、比較的安価です。
WiMAXは概ね4,500円~5,500円程度で、ポケットWi-Fiは3,000円~4,400円程度です。
ホームルーター | WiMAX | ポケットWiFi | |
料金 | 4,500円~5,500円 | 4,500円~5,500円 | 3,000円~4,400円 |
速度 | 速い 962Mbps | 凄く速い 1.2Gbps | 普通 下り150Mbps |
安定性 | ○ | △ | △ |
持ち運び | × | ○ | ○ |
通信制限 | 無し | 有り | 有り |
回線速度は、あくまで理論値です。実測速度は環境によって変わりますが、概ね1/10程度のスピードです。
ホームルーターも完全無制限というわけでは無く、使い方によっては制限がかかる可能性があります。
工事不要のインターネット3種類のメリット・デメリットをチェック!
ホームルーターとは?
引用:UQ WIMAX公式サイト
自宅に回線工事をすることなく、インターネット回線を導入する無線ルーターです。
ホームルーターには、WiMAXの固定設置タイプ「WiMAX HOME」、SoftBank回線を利用する「ソフトバンクエアー」、au回線を利用する「auスマートポート」の3種類があります。
通常の光回線導入のイメージとしては、
- 光回線工事宅内と宅外を行い
- ルーターを購入するかレンタルして、
- 光回線終端装置に接続して
- 設定手続作業を行い
- Wi-Fiを飛ばし始める
という工程を経て、自宅でのインターネットが使える様になります。
ホームルーターの場合は、到着した機器をコンセントに差し込めば
- Wi-Fiを飛ばし始める
という簡潔さで、自宅インターネットが使える様になります。
コンセントさえあれば、家の中なら自由に移動もできます。
屋外に持ち出すのは不可です。契約した場所でのみ使用が許可されています。
ホームルーターのメリット
工事不要
専用の機器が自宅に届いたら、即インターネットが始められるのは大きなメリットです。
立ち会い工事の手間も無く、工事の費用もかかりません。
回線工事は申し込んでから数ヶ月先になる事も多く、申し込んでから最短3日で開通するのは、必要な方にとっては代えがたいですね。
設定が簡単
ルーターをレンタルしたり、別購入したりして設定する手間が光回線導入には必要ですがコンセントを挿すだけで完了します。
Wi-Fiスポットが自宅に突然できたイメージです。あとは必要な機器を無線で繋ぐだけ。
通信速度が実用的
環境にもよりますが、下りの実測30Mbps~40Mbps出ていることが多く動画視聴も実用的に可能です。
料金
工事費が掛からないメリットに加えて、月額料金も光回線と比較すれば安くなる傾向があります。
光回線はマンションや戸建てなど状況によって月額料金が変わったり、現在使っている携帯電話会社による割引の有り無しがあったり、比較にも注意が必要です。
ホームルーターのデメリット
持ち運び使用はできない
前述のように、契約した場所でしか使用できません。
たとえば、帰省した実家で使う・友人宅に持ち込んで使うなどを想定している方は、ホームルーターではなく、持ち運びできるタイプを選択して下さい。
速度が光には及ばない
安定感や絶対速度等、固定光回線には残念ながら及びません。
あまり極端な使い方をすると、規制がはいることもあります。
WiMAXとは?
引用:UQ WIMAX公式サイト
WiMAXとはUQ WiMAXが提供しているモバイルWi-Fiルーターのサービスを指しています。WiMAXには固定タイプのホームもありますが、ここでは持ち運びのできるSpeed Wi-Fi NEXTについて限定します。
通常の携帯電話回線とは異なる周波数を利用し速度が速く、専用の小型ルーターを使って自宅でも外出先でも快適にインターネット回線を使う事ができます。
WiMAXのメリット
工事不要
ホームルーターの場合と同様に、専用の機器が届いたら即インターネットが始められるのは大きなメリットです。立ち会い工事の手間も無く、工事の費用もかかりません。
持ち運びができる
ホームルーターとの一番の違いは、どこにでも持って行けるということです。自分専用のWi-Fiスポットが常にある快適さは、一度経験したら戻れなくなりそうですね。
外出先でウロウロ探し回ったあげく、やっと接続したWi-Fiが全く使い物にならなかった経験、ありませんか?
回線速度が速い
速度重視で持ち出し可能なルーターを選択する方は、その多くがWiMAXを選んでいます。
理論値である440Mbpsは一昔前の固定回線よりも速く、無線回線である事を忘れさせます。さらにWi-Fi接続でなくUSBを使用して直接繋ぐことで、速度のアップが見込めます。
WiMAXのデメリット
電波の特性が特殊
WiMAXは高い周波数を利用しているので、届く範囲が狭く、障害物にも弱い特性があります。全国で3万局以上の基地があり都心部では問題ありませんが、建物の構造上届きにくいケースが発生しています。
速度制限がある
3日間で10GB以上のデータ通信を行うと、速度制限がかかります。
制限されるのは翌日の夕方6時から深夜2時までで、1Mbpsの速度になります。この速度でも一通りの事はできますが、動画視聴は難しいですね。
どれだけWiMAXが無線回線として優れていても、光固定回線には及びません。
料金
光回線と比較すると、同じくらいの料金になります。
持ち歩く必要性が無いなら、ホームルーターを検討しても良いですね。
ポケットWiFiとは?
引用元:(株)グローカルネット
「ポケットWiFi(Pocket WiFi)」は、もともとY!mobile(旧イーモバイル)が提供するモバイルWi-Fiルーターの呼称ですが、現在は持ち運び可能可能な小型のWi-Fiルーターの総称として使われています。
「それがだいじWiFi」「FUJI Wifi」など、ポケットWiFiのサービスは様々です。
ホンダの「カブ」や「バンドエイド」と同様に固有名詞が定着したワケですね。
鞄に一つ忍ばせておくだけで、外出時ネットの制約から大幅に開放されます。もちろん自宅でも使用可能。
ポケットWiFiのメリット
工事無しで、すぐネット接続ができる
専用の機器が届いたら、即インターネットが始められるのは大きなメリットです。立ち会い工事の手間も無く、工事の費用もかかりません。
WiMAXの電波が届かない地域での安定した受信ができる
日本全国に普及している携帯電話回線を利用するので、使う場所を選びません。
建物の構造問題の影響を比較的受けにくい
何種類もの周波数を利用できることから、周波数の低い帯域を使う事もできるため、使う場所の制約を受けにくくなります。
比較的安価な料金で利用する事ができる
一番大事なのは、月額料金が他の手段よりも安く使えることです。
普段使う携帯電話も契約を見直して、データ通信はポケットWiFi使用に固定することで、大幅に月額料金を下げることも可能になります。
契約によっては縛りが無く、短期利用も可能
ポケットWi-Fiの中には、縛りが無く短期利用も可能な会社があります。
長期契約に比べて割高にはなりますが、ちょっと使いたいニーズに応えてくれます。
使っている携帯電話で損得が無い
SoftBankとauは無線ルーターに力を入れていて、自社契約のユーザーには特典を付けています。DoCoMoや格安SIM契約者はキャリアによって損得がない契約ができるポケットWiFiが有利ですね。
ポケットWiFiのデメリット
回線スピードがWiMAXに比較すれば低い
光回線は言うに及ばず、WiMAXと比較しても理論上の数値は遅くなります。
実用的に使うのに不足は無いですが、大きなデータを頻繁にやり取りする場合や、レスポンスが必要になる使い方には向きません。
データの制限がある
固定光回線は無制限で利用できますが、ポケットWiFiは使うデータ量に応じて契約を行う必要があります。
家族がいる場合には、持って出かけると自宅の回線が無くなる
当然ですが、家族の一人が持ち歩けば、家に居る家族がインターネット回線は使えません。
工事不要のインターネットはどんな人におすすめ?
以上のことを踏まえると、工事不要のインターネットは次のような人におすすめです。
- 開通までに時間が掛けられない方
- お住まいの物件では回線工事不可の方
- 引っ越しが決まっている
開通までに時間が掛けられない方
引っ越した先で、すぐにインターネット回線が必要になるのに、申し込んでから数ヶ月ネット難民になる事が許されないなら、工事不要のインターネットがオススメです。
お住まいの物件では回線工事不可の方
マンションでの共同工事が必要になる場合、利用者が複数いないと導入は困難なケースも多々あります。
賃貸のマンションやアパートの場合、最初から回線が引いてない物件では、穴開け工事が不可であることも多く、自宅回線を諦めていた方にはおすすめです。
引っ越しが決まっている
ホームルーターの場合でも、契約手続きを行うことで、引っ越し先でも即使える様になります。他の工事不要のインターネットも引っ越し先で即日使えます。光回線を入れる場合は、2年から3年程度の縛りが多く、違約金の他に導入工事費・撤収工事費がかかり、結構な出費になっていまいます。
工事不要のインターネットはこんな人にはおすすめしません
逆に、工事不要のインターネットは次のような人は避けた方が無難です。
- 家族が多い
- 動画視聴が多い
- レスポンスが必要
家族が多い
持ち出し可能な機材の場合は、誰かがルーターを持って出かければ、残された家族はインターネットを使う事ができません。
動画視聴が多い
特に複数の家族で動画を視聴する場合は、すぐに制限に引っかかる可能性が大で、快適に使えるとは言い難いです。
レスポンスが必要
大容量のゲームでレスポンスが必要な場合は、素直に固定光回線をオススメします。
株式投資なども、固定光回線のレスポンスが有った方が良いですね。
おすすめの工事不要のインターネット3選
工事不要のインターネットは色々ありますので、どれを選んだら良いのか迷いますよね?
単純にメリットだけを追求して、厳選したオススメの回線をご紹介いたします。
持ち運びしたいなら「モンスターモバイル」

ポケットWiFiで一押し!なのは理由があります。
月額料金が安い!のも勿論ありますが、短期間でも使用可能な、縛り無しのプランが用意されています。
光回線を頼んだけれど、工事までの期間はどうしよう・・・という時や、短期間限定であっても契約することができます。
2年契約プラン | 縛りなしプラン | ||
---|---|---|---|
月額料金 | 20GB/月 | 1,980円 | 2,640円 |
50GB/月 | 2,530円 | 3,190円 | |
100GB/月 | 2,948円 | 3,938円 | |
契約事務手数料 | 3,300円 | ||
端末代 | 0円 | ||
通信速度 | 150Mbps | ||
契約期間 | 2年(自動更新なし) | なし | |
解約金 | 1~2年目:月額料金の1ヶ月分 3年目以降~:0円 | なし |
自分が使う要領に応じて、契約容量を決めることができます。とても合理的ですよね。データ容量がチャージ(月間最大155GBまで)できるのも親切です。
一年は使う事が確定しているなら、月額料金の安くなる1年契約プランがオススメです。
1年以内の解約は10,780円の違約金がかかります。
更新月は1年ごとで、その月の解約は無料。1年経過後は更新月以外の解約手数料は3,300円になります。
1GBの目安としては、高画質のYouTube視聴45分を1本と考えて下さい。
縛りなしプランで契約した後に、これで充分だ!!と判断した場合は、割安な1年縛りプランへ変更することもできます。(逆はできません)
速度重視なら「WiMAX」

WiMAXは、数多くの販売代理店等で扱っています。どこで契約一番良いのか・・・迷いますよね?
本家のUQWiMAXとの間にクオリティの差はありませんから、どこが一番お得なのか?だけを考えればOKです。
キャッシュバック金額が一番多いのは、GMOとくとくBBの23,000円です。
ギガ放題プラン | 7GBプラン | |
---|---|---|
最大通信速度 | 1.2Gbps | |
月額料金 | 1・2ヶ月目:3,969円 3ヶ月目~:4,688円 | 3,969円 |
事務手数料 | 3,300円 | |
契約期間 | 3年(自動更新) | |
解約金 | 1~12ヶ月目:20,900円 13~24ヶ月目:15,400円 25ヶ月目以降、更新月以外:10,450円 | |
スマホとのセット割 | auスマートバリューmine(月額最大1,100円割引) | |
キャッシュバック | 最大23,000円 |
キャッシュバックに加えて、最新端末もすべて0円・WiMAXでカバーできないエリアでのLTE通信量も0円など、メリットが多くオススメです。
3日間で10GB以上の利用時に制限がかかります。
通信量が無制限がいい人は「ソフトバンクエアー」

回線工事不要の据え置き型ルーターです。
光回線と同様の感覚で、通信量を気にしないで使う事ができます。使い放題がニーズなら一択ですね。
持ち運びができない反面、安定したネット環境を簡単に入手できます。
公式サイトから申し込むよりも、株式会社NEXTのサイトから申し込む方がキャッシュバックを最大で35,000円受け取ることができます。
もちろん、SoftBank公式のキャンペーン(あんしん乗り換えキャンペーン、おうち割光セット)も併用できます。
Airターミナル5 | |
---|---|
月額料金 | ~12ヶ月目:3,080円 13ヶ月目~:5,368円 |
機器代金 | 1,980円×36ヶ月 ※月月割で実質無料 |
契約事務手数料 | 3,300円 |
工事費 | 0円 |
契約期間 | なし |
解約金 | なし |
キャッシュバック | 最大35,000円 |
通常料金は5,368円ですが、1年目はAirスタート割で638~1,188円の割引が入り4,180円から使うことができます。
さらにソフトバンクのスマホを使っていると、おうち割光セットが組めるので一人当たり550円~1,100円の割引がスマホの利用料金に入ります。
家族5人で全員ソフトバンクを使っているなら・・・Airの月額料金は実質無料になりますね。
回線の契約期間は2年ですが、機器を分割払いで購入する場合は3年の割賦契約になるのでご注意下さい。
通信制限は設けられていませんが、特定エリアで高負荷が続く場合制限をする事があります。
まとめ
世に出始めた頃のモバイルルーターを知っている方なら、最新の通信回線と技術の進歩に驚かれる事、間違いありません。
居住環境に左右されずに、気軽に始められる事が、工事不要なインターネット最大の魅力です。当然、工事費も工事立ち会いも不要です。
お一人で使うネット環境を構築するなら、ポケットWiFiの価格は魅力があります。
より回線スピードを求めるなら、WiMAXをオススメします。
家族で使うなら、ホームルーターがオススメです。
持ち運びができるタイプなら、契約中携帯電話のプランを大幅に見直すことができて、実質負担額が大幅に減らせる可能性もあります。併せて見直すことをオススメします。